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山陰スピリチュアル紀行

韓竈神社と鰐淵寺巡り

韓竈神社~鰐淵寺

社☆ガールでは定番となりつつある韓竈神社(からかまじんじゃ)・鰐淵寺(がくえんじ)の神社巡り、今回は平日開催で参拝をしてきました。

韓竈神社

今回初めて韓竈神社の佐々木宮司さんのお話をお伺いできました。普段は鰐淵コミュニティセンターにていただける御朱印も、宮司さんから授与していただき、嬉しかったです。

 

宮司さんは足を悪くされているのですが、お守りの補充や参拝記帳のノートを新しくされる度に本殿まで登られるそうで、頭の下がる思いでした。

 

7月の豪雨災害の折には、神社の鳥居に向かうまでの参道がところどころ大きく崩れ、横を流れる川に入ったりしながら被害状況を見に行かれたそうです。通常であれば、山間部の復旧には時間がかかりますが、被害後すぐに動かれた宮司さんたちの出雲市への働きかけにより、参道は仮復旧していて、無事参拝ができました。


この日も、お守りやノートを携えた宮司さんと一緒に、鳥居より急こう配の道を登らせていただき、有名な大岩の間をぬけてご本殿へ。

韓竈神社の主祭神は素盞嗚命(すさのおのみこと)。社名の韓竈「朝鮮から渡来した釜」を意味するとされていて、素盞鳴命が御子神とともに新羅にわたられ、植林法を伝え、鉄器文化を開拓されたと伝えられていることに関係があるとのこと。

 

この地域は古くから産銅地帯で、実際に緑青(ろくしょう)という銅が酸化して生まれた青緑色の錆のついた岩があちこちに見られました。私は緑青には毒があると信じていたのですが、これは昭和の後期に実験によって否定されているそうです。

 

むしろ緑青には利点があり、銅の表面の酸素が触れる部分にのみ発生して被膜となり、内部の腐食を防ぐそう。多くの神社の銅板葺きの屋根は、この効果によって長持ちするのですね。

宮司さん談によると、素盞鳴命が朝鮮半島に渡られたという伝説には、この地域に「荒木」という名字が多いことと関連があるのではないか。昔の朝鮮半島には「阿羅(あら)」という国があり、そこから日本へ来た人々がこの地にも留まり、韓竈神社周辺の信仰をつくりあげていったのではないか。ということでした。

 

後日調べてみると、伽耶(かや)と呼ばれる朝鮮半島南部の小国が集まった国の中に『阿羅伽耶(あらかや)』という国があり、この国のことをおっしゃっていたのだなと、古代ロマンに思いをはせました。


お祭りは11月3日に集落にある拝殿で行われ、ご本殿には宮司さんや祢宜さんが登って御奉仕されるそうです。ご本殿の御開帳は年に一回のみ、秋のお祭りの前に行われます。

 

全国からお参りに来られるのですが、最近は子授け・安産のお願いが多いとか。大岩の間を通ることで、狭い産道を通り生まれなおすという信仰から、『安産・子授け』にもご利益があると評判になっているようです。

 

駐車場から15分、鳥居から15分ほどの割と険しい道のりながら、この日もグループで参拝されている方々に出会い、人気ぶりが見て取れました。

所在地:島根県出雲市唐川町408

鰐淵寺

 

 続いて鰐淵寺へ。時間をゆったりとっていたので、浮浪(ふろう)の滝方面へも足を延ばしました。


鰐淵寺へは、紅葉の時期の観光客が多くなる前と、新緑の時期に参拝をするのがおすすめです。

 

御本尊は千手観世音菩薩と薬師如来です。推古天皇2年(594年)に創建されたと伝わる古刹で、境内には摩侘羅神社(またらじんじゃ)もあり、神仏の同居する空間は見ごたえがあります。

 

浮浪の滝は鰐淵寺の名の由来ともなっており、智春上人が滝壺に落とした仏器を鰐がえらに引っ掛けてささげたとの伝承が残ります。

 

滝の水量は少ないものの、滝裏の岩窟に建つ蔵王堂は圧巻です。

鰐淵寺へは、以前コロナで中止になってしまった経緯があり、その企画のリベンジができました。佐藤住職さんと授与所の外でお茶をいただきながら歓談できましたし、今回初めて平田方面を訪れたメンバーにとっても、実り多い参拝になったのではと思いました。

所在地:島根県出雲市別所町148

協力:石田 貴子 (社☆ガール)

※取材時点の情報です。掲載している情報が変更になっている場合がありますので、詳しくは電話等で事前にご確認ください。

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