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山陰スピリチュアル紀行

神社の源流を探る~出雲の古墳巡り~

出雲弥生の森博物館~蔵カフェ おもひで屋~宝塚古墳~上塩冶築山古墳~今市大念寺古墳

社(もり)が形作られる前の信仰のかたち、祀り(いのり)について「出雲弥生の森博物館」の坂本豊治(さかもと とよはる)学芸員「神社の源流を探る」と題してお話しいただきました。午後は、出雲市内にある国指定史跡の古墳を訪ね、現地で解説していただきました。
社☆ガールが、古墳でコーフンするのかしら? でも、できたらコーフンしてっ! などと切に思いつつ10月企画の始まりです。不慣れなレポートですがご容赦ください。

出雲弥生の森博物館

社☆ガールメンバーの中には坂本講師をご存じの方もおられ、なんとも和やかに始まりました。
「出雲弥生の森博物館」エントランスホールです。
「出雲弥生の森博物館」エントランスホールです。
講義は「神社の源流を探る 縄文~古墳時代を中心に」と、パワーポイントでわかりやすくお話しいただきました。今回の社☆ガール企画の為だけにです。ありがたい気持ちでいっぱいになりました。
講義中、遺跡から出土されたなかには、鳥形木製品(出雲市壱丁田遺跡)や絵画土器に描かれている両手を挙げる鳥装束の絵など。まるで現代の神事を行う「神主」を描いているようです。「現代のシャーマン」とか「神様の使い」だと納得してしまいました。「神」の仲立ちをする役目を担っていたのが、弥生時代でいえば「卑弥呼」。儀式に使われていた、楽器(琴板)など「祭り」は今も昔も変わらないのではないかと感じました。40枚にわたるパワーポインは力作で分かりやすく説明をうけることが出来、迫力満点でした。ひたすら感謝です。

講義のあとは、博物館の常設展の説明していただきました。迫力満点の四隅突出型墳丘墓(よすみとしゅつがたふんきゅうぼ)のジオラマ。午後から見学をする今市大念寺古墳や上塩冶築山古墳についても、出土遺物を見ながら説明がありました。遺物は立てて展示してないため近寄って展示ケースを覗きます。
なんとも立派な大刀(たち)、馬具(ばぐ)、金色の鈴もあります。
島根県立古代出雲歴史博物館には、この豪族の馬のレプリカが展示されています。ぜひ一度ご覧あれ!
常設展見学のあと坂本学芸員の計らいで、バックヤードも見せていただきました。
なんとそこには≪人骨≫が! 平田の猪目洞窟の人骨です。とにかくキレイ。
(でも、社☆ガールのみなさんの表情はあまりにこやかではなかったような・・・)
時間はあっというまに過ぎ、気が付いたらもう12時が近くなっていました。お腹もペコペコ!弥生の森史跡公園はぐるっと歩くだけでも最低20分! こころなしか風も雨も強くなってきました。
所在地:島根県出雲市大津町2760
(火曜日休館)

蔵カフェ おもひで屋

ランチは天井に大きな梁のあるカフェです。ランチメニューは、ハンバーグセット。パスタ、カレー、ハヤシライスなどメニューが豊富です♪ 薬膳カレーのスパイシーな香りも食欲をそそります。デザートのミルクプリンも美味しくて、講師の坂本さんを囲んでの時間で、話に花が咲きました。
所在地:島根県出雲市塩冶町773
蔵カフェ おもひで屋

国指定史跡 宝塚古墳

場所は出雲平野南部、出雲西高校のグランドの左側にあります。
入口は枯葉がいっぱいです。入り口より石棺のある場所は低いようです。古墳内部には雨が若干沁みてきます。
この見学の時間がいちばんひどい雨風でした。
所在地:島根県出雲市下古志町900-5

-宝塚古墳(たからづかこふん)-
■古墳時代後期  6世紀の終わり~7世紀初め
■家形石棺 1個 2.3m
■全長 6m以上
■古墳の形 不明

国指定史跡 上塩冶築山古墳

場所は、島根大学医学部に向かう直線道路です。
私は見たことがありませんが、道路の下には、築山遺跡があると思うとなんとも不思議な感覚に襲われます。
古墳の中には美しいなめらかな肌の石棺があります。石室の壁もノミが入っています。ほとんど雨が入ってきません。なんと素晴らしい職人技!
所在地:島根県出雲市上塩冶町264

-上塩冶築山古墳(かみえんやつきやまこふん)-
■古墳時代後期 6世紀後半
■くりぬき式家形石棺 なんと大小2個
■円墳の直径 46m
 縄をかける突起があります! でも人間が持ち上げるなんて無理! 謎です。
■古墳の形  円墳

国指定史跡 今市大念寺古墳

古墳の中は、天井が高くてゆったりとしています。
島根県で一番大きい前方後円墳です。
石室や石棺などを比較していくと、年代ごとの作りの違いがわかり、面白みも一層増しました。
ちなみに、出雲地方の石棺は側面に穴があけられているのが特徴です。人が楽に寝る長さがありますよ。ここは、蝙蝠(こうもり)も住んでいるそうです・・・。
所在地:島根県出雲市今市町1696

-今市大念寺古墳(いまいちだいねんじこふん)-
■古墳時代後期 6世紀後半
■横穴式石室 家形石棺 日本一!
■全長 なんと92m
■古墳の形 前方後円墳
※お寺側が円墳、山荘側にもかかっています。墓地in古墳です。

あまりの雨風に、最後に史跡公園へは行く予定にしていましたが、断念しました。
台風の被害は少なったとはいえ、一番雨脚の強い日だったと思います。
講師の坂本学芸員さん本当にありがとうございました。参加していただきました社☆ガールのみなさまありがとうございました。
協力:小松原 優子(2017.10.22)